大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)381 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人後藤義隆の上告趣意について。

原判決は本件の「晒木綿はA病院即ち国の所有品であり」これを「被告人が職務

上病院に代つて売渡しその受領した代金は病院のために受領したもので、該代金は

病院即ち国に帰属するものと言わなければならぬ」と判示し、また被告人は晒木綿

の売渡代金とガーゼ繃帯の購入代金との「差益金を自己の業務上保管中之を病院に

納入せず自己の用途に充てる目的で領得したこと」第一審判決挙示の証拠により明

認できると述べている。して見れば原判決が被告人の所為を業務上横領の罪にあた

るものとしたことは、むしろ所論援用の判例に従つたものであるから、判例違反を

主張する論旨は理由がない。

また記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二九年六月一五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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